【ドラクエ9】呪文・特技のダメージ計算式について

皆さんこんにちは。

今回は攻撃魔力から攻撃呪文のダメージ量を計算する方法や、ギガスラッシュ等の物理ではない一部の特技のダメージ量を計算する方法について述べていきたいと思います。

今回の記事は数学的な内容がそれなりに含まれますが、中学校で習う一次関数が理解できていれば十分です。

それでは見ていきましょう。

全てに共通する計算式

まずは攻撃呪文や回復呪文、ギガスラッシュ等を含む一部の特技全てに共通する話です。

これらは攻撃呪文であれば攻撃魔力、回復呪文であれば回復魔力、ギガスラッシュであれば力+攻撃魔力といった具合に特定のパラメータに応じてダメージ量や回復量が変動しますが、成長開始時の値成長終了時の値が設定されているのが特徴です。

依存するパラメータの値が成長開始時よりも小さければ基本ダメージ(回復)量は最低値となり、成長終了時よりも大きければ基本ダメージ(回復)量は最高値となります。

また、依存するパラメータの値が成長開始時以上成長終了時以下の場合は、ダメージ量は依存パラメータに関する一次関数となっています。

従って、ここまでの話を数式で表すと次のようになります。

\[ y= \begin{cases} y_1 \pm \epsilon & ( 0 \leq x \lt x_1 ) \\ (x-x_1) \times \displaystyle\frac{y_2-y_1}{x_2-x_1} + y_1 \pm \epsilon & ( x_1 \leq x \leq x_2 ) \\ y_2 \pm \epsilon & ( x_2 \lt x ) \end{cases} \]

\(x\):実際に呪文または特技を使うキャラの依存するパラメータの値(変数)
\(y\):実際のダメージ量または回復量(変数)
\(x_1\):成長開始時のパラメータの値(定数)
\(x_2\):成長終了時のパラメータの値(定数)
\(y_1\):基本ダメージ量または回復量の最低値(定数)
\(y_2\):基本ダメージ量または回復量の最高値(定数)
\(\epsilon\):乱数による幅(定数)

定数に関しては使う呪文や特技によって値が決まるので、あとは実際に使うキャラの依存するパラメータの値を\(x\)に代入すれば実際のダメージ(回復)量を求めることができます。

以上が攻撃呪文や回復呪文、ギガスラッシュ等の一部の特技に共通する計算式となります。

 

実際に計算式を使ってみる

先程も述べた通り、定数である\(x_1,x_2,y_1,y_2,\epsilon\)に関しては呪文や特技毎に値が決まっており、それらを上の式に代入して計算することで依存パラメータと実際のダメージ(回復)量の関係を式にすることができます。

例えば、メラガイアーの場合はダメージ量は攻撃魔力に依存し、定数の値はそれぞれ\((x_1,x_2,y_1,y_2,\epsilon)=(480,999,292,600,23)\)となりますので、これを代入して計算すると次のようになります。

\[ y= \begin{cases} 292 \pm 23 & ( 0 \leq x \lt 480 ) \\ (x-480) \times \displaystyle\frac{308}{519} + 292 \pm 23 & ( 480 \leq x \leq 999 ) \end{cases} \]

メラガイアーに関しては(というかどの攻撃呪文も)成長終了時の攻撃魔力がドラクエ9における攻撃魔力の最大値と一致していますので、計算式の3行目に関しては計算不要となります。

このように、\(x_2\)の値がドラクエ9における依存パラメータの最大値と一致する場合(1つのパラメータだけに依存する場合は999、力+攻撃魔力のように2つのパラメータに依存する場合は1998)は3行目に関しては計算する必要がなくなるということも覚えておきましょう。

これで、攻撃魔力とメラガイアーのダメージ量の関係を式で表すことに成功したので実際に\(x\)に具体的な値を代入して計算してみましょう。

例えば、攻撃魔力700のキャラがメラガイアーを使った時のダメージ量を計算したいときは\(x=700\)を代入します。

この場合は\(x\)の値が480以上999以下なので2行目の式が適用され、\(y\)の値は小数点以下切り捨てだとすると\(y=422 \pm 23\)となります。

従って、攻撃魔力700のキャラがメラガイアーを使った時のダメージはダメージ幅も含めて399~445という風に計算することができます。

今回は小数点以下を切り捨てたのでそこで誤差が生じる可能性はありますが、それでも誤差は1以下となりますのでこの計算方法が誤差を一番小さくするのに最適であると言えます。

 

呪文・特技毎の定数の値

繰り返しになりますが定数の値は呪文や特技によって決まっており、ここからはその定数の値を一覧表にまとめておきますので必要に応じて活用していただければと思います。

 

攻撃呪文

言うまでもないとは思いますが、攻撃呪文のダメージ量は攻撃魔力依存となります。

  • メラ系
      \(x_1\) \(x_2\) \(y_1\) \(y_2\) \(\epsilon\)
    メラ 50 999 14 99 2
    メラミ 100 999 80 199 10
    メラゾーマ 220 999 190 319 12
    メラガイアー 480 999 292 600 23
  • ヒャド系
      \(x_1\) \(x_2\) \(y_1\) \(y_2\) \(\epsilon\)
    ヒャド 50 999 30 119 5
    ヒャダルコ 100 999 50 150 8
    マヒャド 200 999 92 216 12
    マヒャデドス 550 999 185 510 20
  • バギ系
      \(x_1\) \(x_2\) \(y_1\) \(y_2\) \(\epsilon\)
    バギ 50 999 16 69 8
    バギマ 100 999 40 138 15
    バギクロス 200 999 130 205 50
    バギムーチョ 550 999 200 500 50
  • イオ系
      \(x_1\) \(x_2\) \(y_1\) \(y_2\) \(\epsilon\)
    イオ 65 999 25 75 5
    イオラ 150 999 60 159 8
    イオナズン 250 999 140 228 10
    イオグランデ 550 999 210 480 10
  • ドルマ系
      \(x_1\) \(x_2\) \(y_1\) \(y_2\) \(\epsilon\)
    ドルマ 62 999 24 139 8
    ドルクマ 125 999 65 228 15
    ドルモーア 225 999 150 345 30
    ドルマドン 480 999 285 615 30

 

回復呪文

これも言うまでもないとは思いますが、回復呪文の威力は回復魔力依存となります。

  • ホイミ系
      \(x_1\) \(x_2\) \(y_1\) \(y_2\) \(\epsilon\)
    ホイミ 50 999 35 160 5
    ベホイミ 100 999 85 300 10
    ベホイム 200 999 185 600 20
    ベホマラー 200 999 110 320 10

「ドラゴンクエストIX 星空の守り人 公式ガイドブック 上巻●世界編」の173ページのベホマラーに関する説明で「90~120」と書かれている箇所がありますが正しくは「100~120」となります。

 

一部の特技

ギガスラッシュ等を含む一部の特技も最初の式を用いて計算することが可能です。特技によって依存パラメータが異なる点に注意してください。

  • 力+攻撃魔力依存
      \(x_1\) \(x_2\) \(y_1\) \(y_2\) \(\epsilon\)
    ギガスラッシュ 500 1998 160 360 20
    ギガブレイク 500 1998 260 520 75
    ジゴスパーク 500 1998 205 405 15
  • 力依存
      \(x_1\) \(x_2\) \(y_1\) \(y_2\) \(\epsilon\)
    ゴッドスマッシュ 300 999 220 440 40
    森羅万象斬 250 600 200 480 20
  • 力+器用さ依存
      \(x_1\) \(x_2\) \(y_1\) \(y_2\) \(\epsilon\)
    岩石落とし 500 1998 110 300 10
  • 回復魔力依存
      \(x_1\) \(x_2\) \(y_1\) \(y_2\) \(\epsilon\)
    グランドネビュラ 200 849 195 390 15

 

計算ツール

本記事の内容について、以下に計算ツールを用意しましたのでこちらも併せてご活用いただければ幸いです。
ドラゴンクエスト9 呪文・特技ダメージ計算ツール

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